中国人とは㉕ 必要なのは鈍感力
中国でのビジネスは、日本の常識では考えられないような事が次々に起こり、驚きとため息の日々が続きます。
繊細で生真面目な日本人は、最初に中国人の想定外の行動に戸惑い、時に怒りも覚えながら「日本ではね!」と日本式の説教教育を試みたりもします。
しかし彼らの溢れんばかりのわんぱくエネルギーに触れ続け、親会社と合弁会社に挟まれたりしながら死闘を演じているうちに
「俺たち日本人のほうが非常識かな?」とか
「結局彼らの国の事だから、彼らに任せて腹くくるか」と理解や寛容が生まれはじめ、
最終的には「ポイントだけ守ってくれたら後の細かい事はもう任せる」
「何かあったら俺が責任を取る」とローカル社員に言い切るまでに貫禄が出てきます。
中国ビジネスの厳しい前線から帰ってきた人たちは、
目に力は宿っているものの、瞳の奥は軽く濁っている
という、えもいわれぬドスの効いたオーラを醸し出しており、
日本で行われる人材トレーニングなど生ぬるい!と感じられるような鈍感力が身についているのです。