中国人とは⑲ トップダウン中国ビジネスの基本
中国は超がつくほどタテ社会。
その昔、黒いカラスを見た皇帝が「あそこに白いカラスがいる!」と叫ぶと、
どこからともなく使用人が白いペンキを持って走ってきてそのカラスを白く塗った。
という話があるとかないとか。
このタテ社会感覚、現代中国ビジネスでの場でもいかんなく発揮されます。
例えば、合弁会社のある日本人社員が、ローカル社員に対してプロセス管理を行うよう、その重要性を説いたとします。
社員は話を聞きながらウンウン頷きますが、実際にプロセス管理を採り入れるそぶりは見えず、
「お話ありがとう。でも中国には中国のやり方があります。」と言わんばかり。
しかし、中国人董事長や総経理など中方のトップが一言「プロセス管理は重要だぞ。」
といった瞬間、皆が揃って「これからはプロセス管理の時代だ!」と言い始め、
その日から「いかにプロセス管理を行うか?」の大会議がアレンジされたりします。
本当にプロセス管理の重要性に気付いたわけではなく「上がそう言ったから重要。」
という、なんとも脱力な話なのですが、結果的に動いてくれるならよしという割り切りもアリ。
現場を動かしたい時は、まず中方トップと共有し、彼らの口から現場に伝えてもらうようにしましょう。
(トップとの共有が、また難しいんですけど・・・)