中国人とは⑯ 中央政府の公務員は学生のあこがれ
政府の公務員になる事は若い学生の憧れであり、
中央政府の役人ともなればその人気は絶大です。
「政府の公務員になって、中国の発展に貢献したい!」
こんな清い志を持って憧れを抱く人も多いと思いますが、
政府の公務員にはもう一つ、大きな“こうけん”という魅力があります。
それは「公権」。
政府の役人は日々の暮らしの制度から商業活動における制度まで、大きな権限を持っています。
なので、とにかくお役人さんから許可をもらえないと、申請が進まなかったり、認可がもらえなかったりします。
商売上必要な申請書類を提出しに行っても、
「あれが足りない」「ここを書き直して」、
はたまた、「今日は担当が忙しいので、また日を改めてきてください」となる事が多く、
提出後もなかなか申請に対する返答が来ず、手続きで数日、ひどい時は数ヶ月を要することもしばしば。
お役人さんから速やかに申請や許可をいただくために、
皆、“あれこれ”工夫を凝らしてお役人様詣でを行い、莫大な利権の構造が生まれます。
官僚ともなるとどんな国でもこういった構造を抱えているものですが、
中国でもお役人さんの力は絶大で、幅を利かせられる存在として、いろんな階層で君臨します。
上昇志向の強い現代中国の若者にとって、政府の公務員が憧れの職場になる事は十分頷ける話なのです。