笑うチャイナ

10ねんに亘る中国駐在経験をもとに、おもしろおかしい中国人の生態を描きます

中国人とは⑩ 騒ぎ出したらメシを出せ

主に空港の国内線登場口や機内で、しばしば恐ろしい光景と出会うことがあります。

 

トラブルの発端は「遅れる飛行機」。

中国の国内線は遅延が多く、ヒドイ時には4時間~5時間も待機する羽目になることがあります。

 

機内や搭乗口で待機を強いられ、大体1時間を経過したあたりから乗客がざわつき始め、まず数人が空港係員や航空会社のスタッフに対して激烈なクレームを入れ始めます

 

そして徐々に他の乗客も盛り上がってきて、最終的にはデモ⇒暴動寸前のような壮絶な群集の輪ができあがります。

 

しかしこの事態は係員の想定内。

 

彼らは事態を収拾するために最後の切り札を持ち出します。

 

それは「お弁当」。

 

機内なら機内食、登場口なら弁当を係員が全員に振る舞い始めるのです。

 

すると乗客は「まぁ仕方ねぇな」と弁当を手に取りもぐもぐ。

暴動がキレ~に治まってしまいます。

 

イベントなどでお客様を待たせてしまった、お客様が騒いでしまったという時は、

ちょっとした食べ物を振舞うと大人しくなるかもしれません。

 

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中国人とは⑨ ここほれワンワン天然資源

広大な中国は天然資源の宝庫です。

石炭、天然ガスレアメタルなどが多く産出され、

中国の経済発展に大きく貢献すると同時に、

産出地域の住民に莫大な富をもたらし、彼らの生活を大きく変えています。

 

これまでただの石ころだったものが、急に高値で取引されるようになった事で、

一夜にして巨万の富を得た一般の土地持ちたち

 

もともと天然資源のある地域の街は、都市としては発展途上であるため、

娯楽も少なく、お金を持て余した彼らは、

突然思いきった不動産投機をはじめたり

高級車を買い漁ったりと大暴れ。

 

また天然資源で潤った政府も突如大規模なインフラ工事を始めます。

例えば、内モンゴルのオルドスという人口わずか150万人の街では、

石炭の高騰により突然大金が動くようになり、

大胆な都市計画を打ち立てて、何百億円も投入して、

豪華な高層マンションが並ぶニュータウンや人口の湖などをばんばん建設。

 

入居者の全然いない超先進なゴーストタウン

内陸部のあちこちに出現しています。

 

広大な中国ではまだまだ色んな天然資源が眠っているはずで、

これからも天然の宝くじによって突如人生が変わってしまう人も、

大勢出てくることでしょう。

 

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中国人とは⑧ 化粧が増えてワキ毛が減った

街でノースリーブの美人を見かけて「おっ!」と思った瞬間、

手を振る彼女のワキにこんもりと茂るちぢれ毛・・・

 

こんなガッカリなひとときを経験したのも昔の話。

 

最近の中国の女性、特に※80年后、90年后と呼ばれる若い女性は

美やカワイイの研究に余念がなく、街を歩いていても日本の女性と変わらないほど

皆オシャレになっています。

 

この変化に貢献しているのはファッション雑誌とネット。

コンビニの雑誌棚を見てみると日本の女性誌の中国版が並んでおり、

ネットでもネットショッピングサイトで情報収集、欲しい物がどんどん手に入ります。

 

動画投稿サイトで日本や韓国、西洋のTVドラマもがっつり見れるので、

いつでもどこでもオシャレ研究ができる環境が急速に整った結果だと感じます。

ローカル女性社員の机にはメイクやファッションのお手本になる雑誌の切り抜きを貼っている人がほとんど。

(ただトイレや電車の社内でずっと鏡と向き合ってお化粧の研究をしているような人はまだ少ないですね。)

 

このように世界中から色んな美に関する情報を収集した結果、

徐々に「ワキ毛=ムダなモノ」として認識したという事なのでしょう。

 

美意識でも、中国のグローバル化は急速に進んでいます。

 

※80年后・・・1980年代生まれ  90年后・・・1990年代生まれ

 

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中国人とは⑦ 口コミを制するものがビジネスを制す

日本でも最近は口コミマーケティングなど、

マスメディアの広告に頼らないマーケティング手法が盛んになっていますが、

 

中国は昔から口コミがとても重要な情報拡散の手段となっています。

 

「友達に勧められた」「知り合いや親戚からイイよといわれた」など

知人・友人からの口コミによって商品の購入を決める人がほとんどとも言え、

 

特に、田舎に行くほどこの傾向が顕著とも言えます。

 

一方、メーカー側から一方的に流れてくる広告は、

企業側から出てくる情報は、不都合を言わないに決まってる!

とあまり効かない傾向にあります。

 

中国社会では

信用している人からもたらされた情報を重んじる傾向があり

周囲の人の評判や判断を非常に重要視します。

 

仮に知人・友人からの情報が間違っていたとしてもそれを信じる、

なんてこともあります。

 

一方でこの知人・友人の口コミネットワークに上手に乗れば、

知人や友人が勝手にセールスマンとなって、

どんどん商品購入を推薦してくれる側面もありますので、

 

これら知人・友人とのパーティーやイベントを開いて、良い口コミを広げていく活動も非常に重要な活動

となるのです。

 

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中国人とは⑥ 民族大移動には気を付けろ

※1春節や※2国慶節などのシーズンを迎えると、中国全土をあげての人民大移動がはじまります。

 

みな一斉に故郷に帰り、ふるさとで家族親族と水入らずの時間を過ごすしたり、都市部の家族は家族旅行に繰り出すのはご存知の通り。

 

なので、長期休暇の前後は中国じゅうのありとあらゆる駅、空港が人であふれます。

 

日系企業も例外なく長期休暇になるので、

この機会に「中国国内を旅行してみよう」と考えたりもするのですが、

ここで中国国内旅行を選択すると、大変な目にあいます

 

例え、大混雑の駅や空港を抜けても、

中国の主要な観光地や景勝地は人、人、人で溢れ、身動きが取れない状況に。

 

また宿泊施設も値段が上がり、ご当地の有名レストランも人だらけ。

風光明媚な場所に足を運んでも、あたりで子供が走りまくっていたり、

大声で騒ぎまくっている人がいたりでげんなりしてしまいます。

 

中国での長期休暇では無難に日本へ帰国するか、

早めに海外旅行に出るかして、中国から離れる事をオススメします。

 

もし何も予定がたたなければ、

自室で篭り映画やドラマをひたすら見るなど

心静かにやり過ごしましょう

 

※1 春節・・・旧正月のことで、毎年1月下旬から2月上旬に1週間程度の休みを政府が定める。

※2 国慶節・・・10月1日の建国記念日から始まる約1週間の休日のこと。

 

 

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中国人とは⑤ 『カーッ ペンターズ』

体内の異物は速やかに出す。のが中国人。

 

いわゆる「カーッ、ペッ!」は生理学上大事な反射行為ではあるものの、

他人からしてみると心地よくないものであり、

現代社会においてこの類はマナーの問題として扱われています。

 

中国では徐々に少なくなってきていると感じるものの、

相変わらず街中で平気で「カーッ、ペッ!」をする人が多いですね。

 

代表的なのはおじさんですが、

おばさんでもお兄ちゃんでも、お嬢さんでも、結構見かけます。

 

デート中とおぼしきカップルの男性が、微妙に早歩きで、女性から離れつつ、

「カーッ、ペッ!」

女性の方も大して気に留めないなど、

日本では考えられないほどの日常感。

 

少々汚い話ですが(はじめから汚い話ともいえますが)

先日飛行機で機内食を食べている時、

横のおじさんが「カーッ!」と言った後、

いつまでたっても「ペッ!」が出てこず、

もくもくと機内食を横で食べ続けるといった場面に遭遇。

 

かなりの不安といらだちを覚えました。

 

「やめなさい!」と指摘もしづらいこの問題。

もう大きな心をもって記憶から消し去ってしまうしか、なさそうです。

 

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中国人とは④ 『宴会続きは万病のもと』

中国人とのビジネスは、業種にもよりますが、基本的に宴席は多くなる傾向にあります。

「商談は宴会の席でなされる」とも言われていますが、と言っても、宴席が会議のような雰囲気を呈するわけではなく、ここでお互いに心をどの程度ひらく事ができるか?という “ぽんよう(朋友)”、“ぐわんしー(関係)”の見極めがなされます。

つまり宴席の振る舞い次第でその後の相手とのビジネスのスムーズさがある程度決まってしまうわけです。

飲めない場合は致し方ないのですが、飲める人が酔いを気にして引き気味になったり、出された中華料理を前向きにおいしく食べていないと、その後ぎこちない感じになったり、よそよそしい空気が流れたりして、ひどい場合宴席にもあまり誘われなくなったりしてしまいます。

そんなこんなで結局「セッティングされた宴席はしっかり対応!」という中国ビジネスの慣例にどっぷり漬かっていくわけです。

多くの現地取引先を持った場合、出張で中国各地を飛び回りながら各地でその土地ご自慢の贅沢料理で歓待を受け続ける、という事態が起こります。

しかも中国の宴席は夜に限らず、昼食時でも刺身、コッテリ中華、ビール、白酒がズラリ、というフルコースが襲い掛かってきます。

出張に行って戻ってくる度に体重が増え、駐在前と後で健康診断の「要精密検査」の項目が劇的に増えている事も稀ではありません。

とはいえ健康維持のためにひたすら宴席をお断りするのは「守りの健康維持」。

健康でいられるかもしれませんが、ビジネスで足元を見られます。

中国での厳しいビジネス環境を戦い抜くためには食べるものは食べ、後で徹底的に消費する「攻めの健康維持」が重要です。

日ごろからジョギングや水泳、ジム通いなど、運動によるカロリーとアルコールの清算を習慣化する方法をお勧めします。

 

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